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前々から行ってみたかった場所、黄泉比良坂のご紹介です。

Yomotsuhirasaka10.jpg


黄泉比良坂にまつわる伝承は恐らく誰でも聞いたことがあろうかと思いますが、、葦原中国と黄泉の国との間にある場所であるとされている場所です。
有名な「古事記」のなかで語られる説話として、死んだ妻イザナミを追ってイザナギがこの坂を通って通り、根の堅州国(ねのかたすくに)に入ったというものがあります。
諸所の事があり、そこで変わり果てたイザナミの姿を目撃したイザナギが、黄泉の国から逃げ帰る場面にも登場。
桃の実を投げつけて黄泉の醜女(しこめ)達を退け、最後に大きな石でもって黄泉路をふさいだと伝えられています。
この時に黄泉路をふさいだ大石を道反大神(みちがえしのおおかみ)が産まれたと伝えられます。
文献によって呼び名は異なります(道反大神の他、塞坐黄泉戸大神(さやりますよみどのおおかみ)、道敷大神(みちしきのおおかみ)、黄泉門塞大神(よみとさえのおおかみ))が、何れにせよこの石から生まれた神は岐の神(ちまたのかみ)または辻の神(つじのかみ)という、日本における疫病・災害などをもたらす悪神・悪霊が聚落に入るのを防ぐとされる信仰の源流となったと言われています。
この岐の神、辻の神と大陸の民間信仰が習合し、道祖神信仰へと発展していく事となります。

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揖夜神社から9号線に出て暫く車を走らせると、道路標示があったので車を曲がらせ、しばらくいくと壁にこのような表示が。

Yomotsuhirasaka02.jpg
ここから歩いていくのかな?

Yomotsuhirasaka03.jpg Yomotsuhirasaka04.jpg
で、山中の小道を歩く事しばらく・・・

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目的地に到着。
何と、駐車場も整備されていましたので、もっと楽に来れたようです;;
しかし、山中を歩いて訪ねていくのも趣がありますので良しとしましょう。

Yomotsuhirasaka06.jpg
注連縄柱を潜り、敷地内へ入っていきます。

Yomotsuhirasaka09.jpg
「神蹟 黄泉平坂 伊賦夜坂 傳説地」と書かれた石碑
石碑に刻まれた文字はやや違いますが、揖夜神社にあった案内板によれば、昭和15年に立てられたものだそうです。
この石碑も立てられてから実に70年以上経っており、趣を感じさせます。

Yomotsuhirasaka07.jpg Yomotsuhirasaka08.jpg
石製と木製の案内もありました。
ただ、書いてある内容は両方とも全く同じ内容となっていました。

黄泉の国の醜女達に追われここに逃げてきたイザナギ命は桃の実を投げつけ退散させた
最後にイザナミ命自ら追いきたり
大岩もちて塞ぎ生の國と死の國の境となせり
千引の大岩なり
これより西二百米に道祖神あり
追谷坂と呼ぶ急坂を下れば揖屋付谷に通ず
又東四百米に峠あり
夜見路超えとて中意東馬場に通ずる古道あり
ここの神を塞坐黄泉戸大神(さやりますよみとのおほかみ)なり



Yomotsuhirasaka10.jpg
そしてこれが道反大神。

Yomotsuhirasaka12.jpg Yomotsuhirasaka13.jpg
駐車場脇にあった現地案内板2種

(左)
黄泉比良坂(よもつひらさか)
 黄泉(あの世)の国と現世の境界として古事記上巻に、伊邪那岐(いざなぎ)命が先立たれた最愛の妻、伊邪那美(いざなみ)命を慕って黄泉の国を訪ねていかれた入口が、この地(黄泉比良坂)であるとされている。別名「伊賦夜坂」の起源でもある。昭和15年に「神蹟黄泉比良坂伊賦夜坂伝説地」と刻んだ石碑が建立された。


(右)
黄泉比良坂・伊賦夜坂

故に、其の謂はゆる黄泉比良坂は、
今、出雲国の伊賦夜坂と謂ふ


神代の時代、イザナギ命は先立たれた最愛の妻、イザナミ命にもう一度逢いたいと、黄泉の国へと旅立ちます。古事記では、この黄泉の国(あの世)と現世(この世)との境が「黄泉比良坂」であり、現在の東出雲町にある当地「伊賦夜坂」であるとされています。昼間でもひんやりとした涼気に包まれるこの神秘的なスポットは、「逢いたい人に、もう一度逢える場所」として、ひっそりと佇んでいます。

揖夜神社
 イザナミ命をご祭神とし、出雲風土記や日本書紀にも登場する揖夜神社。本殿は大社造で黄泉の国と縁の深い社として中央でも重視されたと言われています。揖夜神社の祭事「穂掛祭(ほかけまつり)」では、五穀豊穣を祈念して毎年8月28日に行われ、各地区の鈴なり提灯や陸船の行列が揖屋の町を練り歩きます。

ここは、映画「瞬 またたき」のロケ地です。
 女優北川景子さんが主演を務めた映画「瞬」。亡くなった恋人(彼)にもう一度会いたいと訪れる場所。生と死の境とされるこの坂で、映画のラストを飾る大事なシーンを撮影。磯村監督の「想いを込めていきますよ!」の掛け声が、現場にいる全員に特別なものとして響きました。


特に右手のものは、なかなか賑やかな案内板です。
伝承地をまわっていて映画の宣伝もしている案内板はちょっと記憶にありません;;

帰宅後調べてみると、どうやらこちらは心霊スポットとしても有名なのだそうです。
何でも心霊写真も撮りやすいのだとか?
私はいわゆる見える人ではないので分からないのですが、この記事の写真でそれらしきものが写っているのを見つけられた方は教えて下さい^^

しかし・・・

この地を訪ねた後、車の元へ戻ろうと山中の道を歩いていたときに、私の後ろから誰か歩いてくるような足音が聞こえてきたのが記憶に残っています。無論、振り返っても誰もいません。
ただ私の場合、少し道端によった上で、

「べとべとさん、お先にお越し」

と呪いを唱えたのですが。
唱えた後、足音らしきものは聞こえなくなりました^^

現代においてもその時に感じた不可思議なものに対する説明体系を、科学ではなく幽霊でもなく、妖怪たちに求めても良いのではないかと思う次第です。


黄泉比良坂
場所:島根県東出雲町揖屋

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プロフィール

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自己紹介:
妖怪と酒を愛する一男一女の父。
昨今、文献漁りも行っているが、昔の人の書が達筆すぎて苦心中

 

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