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青竜-大阿彌陀経寺-

「大阪伝承地誌集成」には堺市堺区にある、大阿彌陀経寺の蓮池には二つの伝承が残されている、と記されています。

daiamidakyouji02.jpg


「旭蓮社の蓮池」と表題されており、以下がその内容です。

旭蓮社(大阿弥陀経寺。堺区寺池町東四丁)に現存する蓮池に、二つの伝説がある。
寛永十二年(1635)住職の玄恕が読経していると、水の滴る青ざめた着物姿の若い娘が現れ、「和尚さま、どうぞ私を得度させて下さい」と訴えた。
住職はひと目見てその正体を見抜き、「得度するためには本性を現しなさい。何も恥じることはない」と言うと、娘は蓮池に飛び込み、大きな青龍となって戻ってきた。
「それでよい。立派な姿じゃ」と住職が経文の一節を書いて与えると、青龍は喜んで抱きかかえ静かに昇天していった。

また、11世住職智誉は夜半に胸騒ぎがして蓮池に行ってみると、中国の廬山にある東林禅寺が火災に遭っている姿が映っている。
そこで経文を唱えながら手桶で水を汲んでかけると、わけなく消えた。
和尚がこの話をしても誰も信じなかったが、翌年東林禅寺からわざわざ使僧が来日し、「消火を手伝ってくれた御礼です」と名画「廬山図」を届けに来たので、人々の開いた口が閉まらなかったといわれる。



ということで現地の風景ですが・・・
daiamidakyouji02.jpg daiamidakyouji01.jpg
(左) 南側山門
(右) 東側山門
残念ながら、山門が開いておらず、「伝承の伝えられる蓮池を見せて下さい!」とインターホンでお話するのも、ちょっと気が引けるので蓮池の確認は断念。
ただ、寺の東側にある生垣を通して少しだけ覗き見る事が出来ました。

daiamidakyouji03.jpg
山門にあった現地案内板。

大阿彌陀経寺(旭蓮社)
 甘露山 大阿彌陀経寺は、元徳2年(1330)澄円上人の開創で後村上天皇の勅願所であり旭蓮社ともいう。
 澄円上人は後醍醐天皇正中2年(1325)入元 中国廬山の東林禅寺に於て、優曇普度禅師について、廬山 慧遠大師の白蓮社の念仏の流れを汲み、留学すること5年、元徳元年(1329)帰朝、廬山の白蓮社に模して、堺の浜に精舎を建てこれを旭蓮社と称した。国家安全・宝祚延長を祈らしめ、功を以て菩薩号を賜り澄円菩薩といった。当時は慧遠派念仏本山として栄えたが第23世 徹誉の時、知恩院の支配に属し、本尊阿弥陀如来像をまつる。明治維新以後 当寺は堺県裁判所となったが、のち払い下げを請い堂字を修繕し旧観に復す。第二次大戦の為、毘沙門堂を除き諸堂焼失したが現住これが復興を計り、本堂・山門・庫裡を再建して現在に至る。また第14世 燈誉に勅点和歌集があり、第24世 成誉蓮阿は「泉州堺旭蓮社縁起」上中下3巻を作った。第37世 願誉知海は浄土宗総本山 知恩院第80代住職となる。

堺市

 

開創の澄円(ちょくえん)上人が廬山で留学したという縁があり、11世住職 智誉の時の話に繋がるのですね。
ただ澄円上人は優曇普度禅師に学んだとされているので、どうやら禅宗で学んだものの浄土宗へと変わって行ったようです。
となると、浄土宗の寺に中国の禅宗僧が訪ねてきた事になるわけで、縁があるとはいえこれは驚かれた事でしょう。

また寺号が旭蓮社(ぎょくれんしゃ)から大阿彌陀経寺へ変わったという経緯については、浄土宗新聞によると康永元年(1342)にはやった疫病の平癒の勅願に功があったことで、光明天皇から「勅願所大阿弥陀経寺」の号を賜ったことによるのだそうです。
元徳二年(1330)開創ですので、寺号が旭蓮社であったのは僅か12年間という事になります。
しかし、上二つの記述をそのまま読む限り、南朝第2代天皇である後村上天皇に勅願を受け、そして康永元年(1342)に北朝第2代天皇である光明天皇から「勅願所大阿弥陀経寺」の号を賜った事になります。
なんとも、ややこしく感じますね。


大阿彌陀経寺
場所:大阪府堺市寺地町東4-1-14



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昨今、文献漁りも行っているが、昔の人の書が達筆すぎて苦心中

 

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