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大阪市内に棲む黒猫が、大阪近辺の妖怪や民話の伝わる土地を訪ね歩いた記録です。 ツイッターで更新のお知らせをできるようにしています。 @youkai_kuroneko
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この兵主神社は延喜式に載っているものだけでも19社(この岸和田の社を含む)ありますが、実は主祭神は社によって異なっていたりします。
兵主神社で最も有名なところは穴師坐兵主神社でしょうか。そちらでは兵主神が祭神となっています。
しかし、記紀にはそのような名前の神は登場しません。
兵主神の正体については、八千戈命(大国主)、素盞嗚命、天鈿女命、天日槍命という説があります。
また一説には中国の蚩尤を指すのだという説もあります。
さてこの岸和田の兵主神社ですが、現在の祭神は天照皇大神、八幡大神、菅原道真公とされています。
ただし、明治十二年の「大阪府神社明細帳」では、主神が八千鋒大神・日本武尊で、菅原道真・品陀別命が付記されおり、また、昭和二十七年の明細帳には、主神が八千鋒大神、相殿に日本武尊・天照大神・品陀別命・菅原道真となっているようです。
現在と、そして過去の記録に統一しているのは菅原道真公だけということに…
さて、菅原道真公ですがその祖先は土師一族であり、相撲の祖とされる野見宿禰に行きつきます。
土師氏は技術に長じ、古墳群、古墳造営や葬送儀礼に関った氏族で、渡来系と見る説も強い一族です。
渡来系(と見られる)一族と外国の神である蚩尤…と繋げてみることもできますが…
さて、前置きはともかく現地に。
兵主神社入り口
由緒書きですが…携帯を新機種に変えたばかりで、レンズの位置に慣れていなくて黒猫の指が写りこんでしまい少し見苦しい写真になってしまいました;;
鳥居と本殿
本殿右側には境内摂社が幾つかあります。
そして、久米田池の乙御前が時々やってくるという蛇淵。
神社縁起には以下のように書かれています。
蛇渕
本殿の後方横側、末社弁財天、稲荷社、龍神社牛神社の前にあり、蛇渕と称せられます。この蛇渕はかっての雨乞祈願の場であり、別当久米田寺多聞院を招き、龍人豊玉姫を勧請し、読経修行するを例としたとのことであります。また、この渕には太蛇棲み久米田池へ通ったと伝えられ、今も蛇岸と呼ばれる畦畔や加守領に蛇渕掛りという田地 現在は一団の住宅地 がありました。
ここでいう大蛇がいわゆる久米田池の乙御前のことです。
久米田池の乙御前の伝承については岸和田市のHPで紹介されています。
岸和田のむかし話7 牛滝川周辺の話・(2)乙御前は嘆く(田治米)
久米田池の築造と兵主神社の間には、何らかの関連があると匂わせる民話ですが、これについての黒猫の考えているところは、
乙御前-久米田池-
のエントリーを読んで見て下さい。
やはり、黒猫は渡来系の職能集団が兵主神社・兵主神を祀ってきたのではないかと思う次第です。
<<関連エントリー>>
乙御前-久米田池-
兵主神社
場所:大阪府岸和田市西之内町1番1号