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大阪市内に棲む黒猫が、大阪近辺の妖怪や民話の伝わる土地を訪ね歩いた記録です。 ツイッターで更新のお知らせをできるようにしています。 @youkai_kuroneko
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野崎新池には、むかし「とめやん」というタヌキがおったそうや。
ところが、このタヌキ、悪さぶり有名でな。
ちょっとやそっとのいたずらではすまへん。付近の田畑や鶏小屋を毎日のように荒らし回るんや。
そこで、怒った村人たちは、ついに罠を仕掛けて、とめやんを捕まえてしもたんや。
「どうや、とめ公、まいったか。そやけど、どうしてそんな悪さばっかりするねん」
村人がたずねると、
「そうかて、人間はみんな、わいの悪口ばっかり言うて、ちっともほめてくれへん。腹が立つねん」
と、とめやん。
「ほな、どう呼べと言うんや」
「とめ公、とめ公と呼ばんと、たかはた大明神と言うて、たてまつってくれたら、もう悪さはせえへん」
とめやんのそんな言葉に、村人たちは相談してな。石に『正一位 高吉大明神』と彫って、しめ縄を巻いてまつってあげたんやと。
「どうや、これでええか」
「これでええ」
とめやんは、喜んですみかへ帰って行ったそうや。それ以来、とめやんの悪さはピタッと止まってしもたんやと。
野崎・宝塔神社の片隅にある高さ50センチほどの石碑は、そんなとめやんのものなんや。けど、今は訪れる人も少なく、忘れられたようにひっそりと立っている。
とめやん、どんな気持ちやろうなあ。
-ため池こども新聞(大阪)第6号より-
大東市は生駒山系の麓にある市で、ちょと調べてみると狸などの民話は結構残っているようです。
その中でもとめやん狸は一番有名なのかな?
とにかくどのようなところなのか早速行ってきました。
誤って訪れた臍王神社。
ここも妖怪が今でもいそうな雰囲気の神社でした。
やっと辿りついた宝塔神社
写真を撮るもピンボケ。
(左) とめやん狸の碑
(右) 碑石から宝塔神社をのぞむ
(左) 宝塔神社の鳥居と本殿
(右) 宝塔神社の鳥居から碑石
仕事帰りに訪れてみました。
が、予想に反して宝塔神社の位置が非常にわかり難く、臍王神社を誤って訪れてみたり、付近の方に尋ねたりしながらやっとの事でたどり着きました。
最寄り駅のJR野崎駅から迷わずに来たとして、20分くらい山の方に入っていかないといけないと思います。
辿りつくには結構しんどかったです。訪問される方はちょっと心の準備を。
平成22年元旦は、ついノリで金毘羅さん奥の院まで初詣したのが響いているのかな…一年の計は元旦にあり、とは良く言ったものです;;
ご覧の通り宝塔神社も山の中にありました。
そして目的のとめやん狸の碑は…と探してみて、本宮の左手にそれらしき石碑を発見。
石碑の近くまで行ってみたのですが、民話に語られる「正一位 高吉大明神」の文字はもはや風化し分からなくなっていました。
訪ねる途中の道の脇では猪に注意を促す看板があったりと、今にも狸や山の獣がひょっこり出てきそうな雰囲気でした。
それにしても撮った写真が尽くピンボケ;; 今度撮り直しに行こうかな;;
宝塔神社
場所:大東市野崎3丁目野崎新池沿いを登っていく。
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