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平成23年の盆は妻の実家に帰省し、そこを拠点としてヤマタノオロチ伝承地等を訪ねてきたのですが、妻の実家から徒歩圏内に面白い神社がありましたので、ちょっとご紹介。
それがこちらの「赤猪岩(あかいいわ)神社」。

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ここには、大国主命が兄弟神の謀により真っ赤に焼いた岩を落とされ殺されたという話と、その母神である刺国若比売によって再生された、という話が残されています。

県道1号線を歩いていると、下のような標識が目に留まります。
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ご覧の通り小さなものなので、車で行かれていると見落としてしまうかもしれません。

akaiieajinjya02.jpg akaiieajinjya03.jpg
その後も分かれ道の度に立てられている標識に従い山の方に移動していくと・・・

akaiieajinjya04.jpg
漸く見えてきます。

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鳥居とその脇に立てられている現地案内板


赤猪岩神社
 大国主命を主祭神とし、須佐之男命と櫛名田比売を合祀する。古事記によれば、大穴牟遅神(大国主命)には、八十神といわれる多くの庶兄弟があった。八十神たちが八上比売に求婚するため。稲羽へ旅する途次、後から従っていた大穴牟遅神は、気多の前(現在の白兎海岸か)で素兎を救い、八上比売と求婚したので、八十神たちの恨みを買った。
 出雲への帰途、「伯伎の国の手間の山本」で、八十神たちは、「赤き猪この山に在り。故、われ共に追い下しなば、汝待ち取れ。若し待ち取らずば、必ず汝を殺さむ。」といい、猪に似た石を真っ赤に焼いて転し落した。大穴牟遅神はその石を抱いて焼け死んだ。母神 刺国若比売は泣きながら天上に上り、神産巣日之命に訴えたので、キサガイ比売(赤貝の神)とウムギ比売(蛤の神)を遣わされた。二神は、石に張りついた大穴牟遅神の身体をきさげ集め、貝殻を削った粉を清水で母乳のように練って塗ったところ、たちまち蘇生して麗しい男子になり、元気に歩きまわられた。
「伯伎国の手間の山本」を現在地(南部町寺内字久清)として赤猪岩神社は祀られている。

南   部   町
南部町観光協会


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拝殿

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本殿の両脇に奥へ続く道があります。
これを通っていくと、

akaiieajinjya10.jpg
本殿の脇に目的のものがあります。
 

akaiieajinjya13.jpg

 

akaiieajinjya12.jpg

目的のものなので少し大きく。
実は大国主を殺したという岩は、この下の地中に埋められているのだそうです。
埋めた岩の上に、さらにこのように岩を載せて封印し、人を近づけないようにしているのだとか。
何でも、この封印の岩に触れるだけでも祟りが有ると怖れられているのだそうです。

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本殿の奥にもう一つ社がありました。

akaiieajinjya14.jpg
こちらが本殿。
小さいながらも、なかなかしっかりした造りであるように見受けられます。

akaiieajinjya15.jpg
境内にあった石碑。
「大國主大神御遭難地」と書いてあります。

毎年のように妻の実家に行っているのですが、恥ずかしながらこちらの神社の存在は知りませんでした。
案外、身近にそういった土地は随所にあるものですね。
このブログで、そういったネタを一つでも提供する事が出来たのなら幸いです。

この記事で、黒猫がこの夏に山陰で回った伝承地の紹介を終わります。
次回以降は、再び大阪での活動に戻らせていただこうと思います。

・・・ただ、どこかでヤマタノオロチの現段階での黒猫の思うところの総括はやっておきたいなぁ・・・


赤猪岩神社
場所:鳥取県西伯郡南部町寺内232番地
公式サイト



より大きな地図で 黒猫による鳥取県妖怪・伝承地地図 を表示

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そこの近くの凄い神話

  • posted at:2014-01-01 14:50
  • written by:日本神話ファン
島根県の安来は古事記では根之堅洲国というところでスサノオの活躍地ですね。正確には十神島根之堅洲国となりますが長いので古事記では省略されています。この省略された、十神島というのは出雲国風土記では砥神島という陸繋島であったであろう現在の安来市の十神山です。この島は安来市のシンボルと見いわれ、きれいな円錐形をした小山ですが、古代の人たちにの崇敬した島だったらしいです。この十神というのはイザナギ・イザナミ以前の神々を指し、両神を含めその後の神代の時代と分けて神世と表現されます。この神世七代の十柱の神々が宿る神聖な島だったのだと言われています。ここは、中海という湾岸にあり、例えば淡島と古事記に見える島と認識しうる粟島が対岸の鳥取県米子市にもあり、ここがオノゴロ(淤能碁呂)島と考えると、近くに国生みの神、イザナミの神陵地、比婆山もあることから合理的なのではと思われます。

プロフィール

HN:
黒猫
性別:
男性
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自己紹介:
妖怪と酒を愛する一男一女の父。
昨今、文献漁りも行っているが、昔の人の書が達筆すぎて苦心中

 

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