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大阪市内に棲む黒猫が、大阪近辺の妖怪や民話の伝わる土地を訪ね歩いた記録です。 ツイッターで更新のお知らせをできるようにしています。 @youkai_kuroneko
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白蔵主という、有名な狐が僧に化ける、という話があります。
wikipediaから引用させていただくと、大体のあらすじは以下のようになっているようです。
白蔵主とは本来は宝塔寺という寺の僧の名で、彼の甥の猟師・弥作が、キツネを捕えて皮を売って生活していた。彼の住処の近くの夢山という山には老いた白狐がいたが、多くの子ギツネを弥作に捕えられたため、彼を怨んでいた。
そこでキツネは伯父・白蔵主に化けて弥作を訪ね、殺生の罪を説いて狐獲りを戒め、代りに金を渡してキツネ獲りの罠を持ち去った。しかし彼は金を使い果たし、再び金を乞いに伯父の寺を訪ねようとしたので、キツネは寺に先回りして本物の白蔵主を食い殺し、自らが再び白蔵主に成りすまし、キツネ獲りを追い返す。以来50年以上も住職を務め上げた。
あるときに鹿狩りが行なわれ、白蔵主は人に混じってそれを見物していたところ、キツネの正体を見抜いた犬に噛み殺されてしまった。人々はキツネの祟りを恐れ、祠を建てて「狐の杜」として祀ったという。以来、キツネが法師に化けること、または逆に法師がキツネのように振舞うことを「白蔵主」と呼んだという。
堺市にある少林寺という寺にも、この類話が伝わっています。
「子育て幽霊」という民話があります。
細かいところに差はあれど類話は日本全国にありますが、だいたいのあらすじはよく似たものとなっているようです。
wikipedia「子育て幽霊」からあらすじを引用します。
ある夜、店じまいした飴屋の雨戸をたたく音がするので主人が出てみると、青白い顔をして髪をボサボサに乱した若い女が「飴を下さい」と一文銭を差し出した。
主人は怪しんだが、女がいかにも悲しそうな小声で頼むので飴を売った。
翌晩、また女がやってきて「飴を下さい」と一文銭を差し出す。
主人はまた飴を売るが、女は「どこに住んでいるのか」という主人の問いには答えず消えた。
その翌晩も翌々晩も同じように女は飴を買いに来たが、とうとう7日目の晩に「もうお金がないので、これで飴を売ってほしい」と女物の羽織を差し出した。
主人は女を気の毒に思ったので、羽織と引き換えに飴を渡した。
翌日、女が置いていった羽織を店先に干しておくと、通りがかりのお大尽が店に入ってきて「この羽織は先日亡くなった自分の娘の棺桶に入れたものだが、どこで手に入れたのか」と聞くので、主人は女が飴を買いにきたいきさつを話した。
お大尽は大いに驚いて娘を葬った墓地へ行くと、新しい土饅頭の中から赤ん坊の泣き声が聞こえた。
掘り起こしてみると娘の亡骸が生まれたばかりの赤ん坊を抱いており、娘の手に持たせた三途の川渡し代の六文銭は無くなっていて、赤ん坊は主人が売った飴を食べていた。
お大尽は、「娘は墓の中で生まれた子を育てるために幽霊となったのだろう」と「この子はお前のかわりに必ず立派に育てる」と話しかけると、娘の亡骸は頷くように頭をがっくりと落とした。
この子供は後に菩提寺に引き取られて高徳の名僧になったという。
堺市堺区にある櫛笥(くしげ)寺に安置されている日審上人は、実はこの幽霊に育てられた子供である、と語られています。